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シティカブリオレには残念な話 [クルマ シティ ]

只今、8500km走行。
エンジンの調子は完全でアイドリングも650rpm、電圧がかかっても(各電気スイッチをONにする)700rpmと特に不安定なところもない。エアコンを使っても900rpmというところか。

何もかも順調で、2年前にオーバーホールや新部品に交換したことで暫くはこのまま何事もなく快調に過ごせることだろう。

しかし、ここで残念な出来事が起こってしまった。
大体がこの車種の製造年から考えて、ホンダのcvccというエンジンを整備できる技術を持っているのはせいぜい40歳半ば、毎日これに触っていた整備士は50歳を超えないといないと思う。
何しろ今年で28年目の車なのだから。
私はあらゆる伝手を使い、この地域で何とか解決してくれる修理工場と言わず出来る人を探し出したのだ。

以前は冒険家の30代の修理が出来るという工場に任せてみたが30万円取られて、結局は完調とはならなかった。頑張ってはくれたが所詮触ったことのない骨董品的機械なのだ。
それが、ディーラにいた50歳代の当時、工場長でホンダのエンジニア1級・整備士資格2級(現在は1級所有者もいるが、昔は2級が最高位だった)に頼んだところ魔法にかかったように我がシティは蘇ってしまったのだ。
そう、試しにその建物の周りを一周しただけで原因を突き止め次の日には、まるで以前の不調がなかったようにというか新車の乗り心地で帰ってきたのだ。

140609梅雨シティ_2.jpg

その「魔法の手」と培ってきた知識をもった整備士がある家庭の事情で3月をもって退職してしまった。
まったくの寝耳に水である。
時間と苦労の末にやっと見つけ出したこの地域では唯一のカブリオレの救世主だったが、あっけなくあと10年5万kmの安心カーライフ計画が崩れてしまった。

残念ながらこの車を購入したディーラには既に扱える人がいない。
かと言って埼玉や大阪に古いホンダ車の整備を専門にしているところがあるからと、自走できればまだしも故障した時に陸送するには金額的にも、時間的にもデメリットが多すぎる。また、そうならないように普段からこのエンジンを知っている人に見守ってほしいのだが…

ディーラの事情もわかる。高い給料を払って何台もないそんな古い車の整備のために従業員として雇ってはおけない。だからこの退職の話も簡単に事が進んだようだ。
実はその整備士の家庭の事情では系列ディーラの自宅近くの営業所に転勤できればこの職を辞さなくてもよかったらしい。勿論その願いも出してはみたようだ。
だが、残念ながらその願いは叶えられなかった。会社の事情というやつだろう。ビジネス的には退職してもらうほうがメリットはある。

しかし、こちらから言わせてもらえばこの地域で売った自社の車を整備できないなんておかしくはないか?
そう、営業所的にはどこにいても構わないわけでそんな骨董品の整備依頼が来たら出張修理やその営業所に回せばよい。こちらの都合のよい近くの営業所にいてくれとは言わない、どこでもよいので系列ディーラにそんな技術をもった整備士を一人、常駐させていてもらえば…
今は何を言っても空しいばかりである。

さて、これからまたその尊敬に価する技術の持ち主を探さなければならない。50歳を過ぎて車の修理をしているなんてよほどの好きものかウダツの上がらない…と言っては失礼だが、ほとんどの人は管理職になっているはずである。
たとえ、部品があっても(現実に消耗品や以前から壊れそうな部品はストックしている)、そうしてマニュアルがあっても(これも所有している)腕のある人がいてくれなければ私にとっての宝の持ち腐れだ。

あとは我が愛車が何とか私が車から引退するまで大きな故障を起こさないでいてくれることを祈るばかりである。
そして、親身になって整備にあたってくれた素晴らしい技術の持ち主にも敬意の言葉を贈りたい。「短い時間ではありましたがありがとうございました。楽しく素晴らしいひと時でした。また、会える日を楽しみに、また家庭の事情にも頑張って立ち向かってください」。

ということで現在、シティにとっては梅雨眠というところか。晴れるのはいつの日か…その時にはチャンスを逃さず乗ってやろう…昔のキャブエンジンは詰まったらおしまいだから。


●こちらもどうぞ--------------------------------------

少し以前の失敗談 tom room:「悲しき軽運送屋の顛末記」

幼い時の私的思い出 tom room:「あえぐ夢」 懐かしき私の昭和



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